南には「温かい」「明るい」、北には「寒い」「暗い」というイメージを持っている人は多いのではないでしょうか?戸建てを建てる時もこんなイメージで単純に北向きじゃなく南向きを希望する人は多いです。イメージに囚われず冷静に向きを選ぶため、北向きの戸建てを建てることについての情報をまとめてお伝えします。
北向きの戸建てとは
北向きの家とは何に対して北かという話ですがズバリ道路に対してです。建築基準法で戸建てを建てようとする敷地が2m以上道路に接していなければなりませんが、その道路が東西南北どこに当たるかで向きが決まるのです。北向きの場合は2m以上敷地が接している道路が北側にあるというこことです。このため、玄関とかリビングの向きとかは全く無関係というころになります。つまり、北向きの戸建てだからといって、北向きに玄関やリビングを作る必要はないわけでその辺りは自由にカスタマイズ出来るということになります。戸建ての北向きに道路があり反対の南向きにリビングがあるなら覗かれる可能性は低くなり安全は守られるというメリットもあります。
次に北向きの戸建てを建てる時に通らなければならない建築基準法に関する不動のメリットをご紹介します。
高さ制限がシンプルというメリット
北向きの戸建てのメリットの一つに高さ制限がシンプルな点があります。建築基準法の戸建ての高さに関する制限は、回りの北側の建物に対しての「北側斜線制限」と、道路に対しての「道路斜線制限」と2つあります。自分の家は南側に庭など出来るだけ空間を作って室内の陽当たりを良くしたいと思うのは当然のことです。そのために出来るだけ北側に建物を寄せようとすると高さによっては隣の家の南側の陽当たりは最悪です。そうならないための制限です。これが北向きの家なら北側は道路になるのでこの制限がなくなるのです。もう一つの制限は建物ではなく道路に対する高さ制限、道路斜線制限なので北側が道路ということはこちらは該当するわけですが、こっちだけで済むということになりシンプルになります。他の南向き、東向き、西向きの場合は2つの高さ制限を考慮して戸建ての高さを決めなければならないので複雑になり家の形が三角形になってしまったりするのです。
高さ制限にがんじがらめに縛られない北向きの戸建てですが、それでもやはり北向きは選ばないという人が多い理由を改めて確認しておきましょう。
陽当たりが悪いというデメリット
あえて言いたくはありませんが、北向きの戸建ては陽当たりが悪いという弱点をポイすることは出来ません。特に一階は昼間も電気を付けなければならない程暗く落ち込んでいる時などはどん底になる人も出て来ます。微妙には明るかったりして電気をつけることに罪悪感を感じたりする場合もあるでしょう。もし一日中家にいてずっと電気をつけていて改めて電気代の事が頭をよぎると絶望的な気持ちになるかもしれません。日が当たらないので室内は湿気っぽくなりジメジメでキノコやカビの気持ちが分かってくるかもしれないですね。冬はとにかく寒くペンギンや北極クマにでもなったとか妄想する以外ならガンガンエアコンやストーブを付けて暖を取るしかありません。エアコンプラス床暖房でもまだまだ寒い状態が冬中続くのです。冬場の光熱費の金額は毎月の怖い物ランキングの上位に位置しているに違いありません。2階以上にリビングなど昼間長く過ごす部屋を作ればこうしたストレスは緩和されますが、それが出来ない場合は毎年冬は恐怖の訪問者です。換気のため毎朝窓を開けると北風ピューなんて入ってきたら気持ちは凍り付いてしまうかもです。
やっぱり、寒い暗いジメジメ。と買わない理由が出揃っていて不人気の北向きの戸建てですが、実は土地の価格が安いという他の向きにはない最大のメリットがあるのです。このメリットにあやかっても問題ない場合を考えてみます。
住んでもストレスが少ない家庭は?
結局、北向きの家のデメリットは日が当たらないことに尽きるのですが、仕事や学校など昼間家に人がいないという家庭の場合そのデメリットはそんなに気にする必要はないということになります。意外とこれが盲点でしたね。こういう家は少なくないのではないでしょうか?もちろん、湿気とかそういう点では人が居ても居なくても日が当たるに越したことはないのですが、除湿器を使ったりして対策し、安価で家を建てることに徹するのも選択肢としてありなのではと思います。家に人がいる時間が少ないのだから、同時に冬の暖房の光熱費もそれほどかからないということにもなりますね。
まとめ
北向きの戸建てに住むメリットとデメリットを紹介し、部屋に昼間人がいない家庭にとっては選択の余地が十分あるのではと提案してみました。これから戸建を考えている方の参考になればと思います。
コメント