仮説足場の営業が戸建住宅販売の営業に聞いた客のニーズの変化

仮説足場の営業が戸建住宅販売の営業に聞いた客のニーズの変化

仮説足場の営業が戸建住宅販売の営業に聞いた客のニーズの変化

今回は仮設足場の会社の営業さんからの寄稿です、ハウスメーカーよりの話ってあまり聞く事がないので面白いですよね、18年前から現在までの需要の変化が面白いです。

ネットで調べるのが当たり前になり、これから5Gの時代になると動画が主流になると言われています。売る側の戦略も時代に合わせていかないと生き残る事は大変になってきましたね。

私の現在の仕事は、住宅会社・工務店等をメインを取引先とする、仮設足場の会社の営業として働いています。その中で、業者会やその他の現場での打ち合わせ等で、見聞きしたことを、少しですが書いていこうと思います。

目次

とにかく安さをアピールする18年前のハウスメーカー

私が今の会社に入ったのは18年ほど前。当時は就職氷河期で有り、バブルがはじけた後で、デフレ化が顕著になっていた時期でした。その当時はとにかく安くということをアピールしていました。低価格路線でいく住宅会社の人と話すと、坪単価の安さで負けたくないと、とにかく安い単価でアピールしていたとのことでした。お客さんの食い付きが違うとのです。

ただし、目先の単価を下げるあまり、いろいろ注釈が付きます。地盤の改良(調査次第です。これは当たり前と言っては当たり前ですが)別途料金、給排水工事も別途料金、又、カーテン等の付属品まで別途掛かるという、ちょっとしたトリックだそうです。

これでは実際完成した家では有りません。その注釈事項は物凄い小さく書かれています。お客さんが見逃してしまいそうです。住宅の営業としては、とにかく引き入れてしまえばとのことです。ただし、結構クレームが有り(説明を聞いた聞いてないといったもの)、決まりかけの仕事なのに、なんと値引きしてくれと下請けが泣かされることも多々有りました。

低価格住宅は、薄利多売のため、少し調子が狂うと一気に衰退するので、倒産や廃業する会社はその後増えていきました。綱渡りがうまくいかず、自転車操業になった結果です。

客のニーズはオンリーワンの家にシフトしていった

その後、家を建てる人の考え方が変わり、低価格路線から多少値が張っても、オンリーワンの家を建てたいという形に変わってきました。建物も真四角で画一的な形から、凝った作りで、外観も入り組んだ形、広いベランダや、建物内部は地下室や中二階、ロフトなどと、お客さんの意見を取り入れていきます。

そのあたりのある住宅メーカーの営業さんは、プランがたくさん合って大変だとのことでした。融通を効かせれるかどうかは人次第。面倒なので、自分の気に入ったプランしか提案せず、多少ゴリ押しする営業も有ったとのことです。

リーマンショック後に客がさらにシビアに

ただし、当時は消費税が5%で有り、リーマンショックの前だったのでまだ余裕が有りました。その後、リーマンショックが有り、お客さんの考えもかなりシビアになってきたようです。金額的な話は元より、要望が細かくなり、多少の粗の部分、これくらいは大丈夫と思われる部分が、許されなくなってきました。

極端な話では、タバコが嫌いなお客さんの家を建築中、大工が家の中でタバコを吸ってしまい、それをお客さんが陰で見ていました。恐ろしいのはそこでクレームを入れず、建て終わった後にクレームを入れてきたことです。建て直せ、という話になったそうです。謝り倒して、お詫びとして200万円分の家電を提供し、なんとか許してもらえたようです。

これはなかなか無いケースですが、施工不良で、2回塗装をやり直した現場が有ったりしましたので、明日は我が身と思い、気が引き締まります。

ネットの情報戦が重要に

こうして現在は、住宅着工数が目に見えて下がってきています。今はお客さんは、インターネットで、ある程度目星を付けてから相談に来るそうで、以前だと10社ほど住宅会社を回ってみていたそうですが、2、3社しか相談しないそうです。インターネット上でふるいにかけられてしまうそうです。情報戦が非常に大事になっているそうです。

消費税が上がったことと、材料費の高騰、人材も不足等により、なかなか厳しい運営の工務店が増えています。私も営業として、元請け会社からの入金の遅れが、多少有るので、厳しさを痛感しています。今後共存し繁栄のために、時代の先読み、情報戦を制していくことが重要となってくると思います。

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